2011年 5月

▲6歳9ヵ月の女の子(3年3ヵ月保育) あんず保育園
(広島県三原市幸崎町渡瀬260-2 TEL:0848-69-1641 園長 中岡 敏子)
 開園24年(無認可として18年 NPO法人として6年)の保育園。少子化の波が押し寄せていますが、保護者と共にがんばっています。「子ども時代を子どもらしくしっかり遊び込める環境づくり」「食べて寝て遊ぶことの保障」「一人ひとりがしっかり認められる仲間作り」を大切に保育してきました。園は、瀬戸内海が望め山や川に囲まれた自然豊かなところにあります。6月から9月にかけて、天気の良い日は車で5分の海へ出かけます。子どもたちは、貝拾いや海への飛び込み、ハイハイ泳ぎをし、海の世界を遊び広げていきます。
 今年の年長は5人の小集団でしたが、みんなで話し合って決めていくことを大切にしてきました。最初はまったく声が出なかった子も、後半の保育になるにつれて、話し合いの場で自分の思いが出せるようになり、遊びの中でも大きな声が聞こえるようになってきました。3月の大阪くるみ保育園での最後の交流合宿お祝い会のリズムでは、5人が自分のもてる力を精一杯発揮しました。その楽しそうにリズムする姿を見て、親も感動しました。
 この子は、2歳3ヵ月での入園です。母親が病気になり一時退園せざるを得なくなりましたが、あんずでの保育を望み、母親も元気になって年長を迎える4月、1年3ヵ月ぶりに帰ってきました。苦手な鉄棒や登り棒に向かう時、自分の思い通りにできないことにいら立ち、かんしゃくをおこす姿がありました。“やれば必ずできる”ことと、“しんどい時つらい時が自分の心も体も大きく育つ時”と子どもたちと話し合い、一つひとつ乗り越えていきました。その経験が最後まであきらめないでやりぬく力強さを持つ子に育てました。この絵は、春を迎えて仲間と共に生活し、あそび楽しんだ絵です。