2013年 7月

▲6歳11ヵ月の男の子(4年保育) 蓮華の家共同保育園
 (愛知県岡崎市福岡町字西市仲27 浄専寺内  TEL : 0564−54−9555 園長 安藤 千都子)
 子育てに悩みを抱えた親たちが集まった子育てグループから始まり、23年目を迎える無認可の共同保育園です。寺の境内に土山を作り、斜面を活かして滑り台や、アスレチックで遊べるようにしています。庫裏で給食を作り、交流合宿では本堂に寝泊まりするなど、限られた空間と環境の中で工夫して保育しています。
 今年の年長は、4歳児の時に担任が交代し年長期を迎えました。そこでまず保育者は子どもとの信頼関係作りと身体作りをしようと、毎日一人一人と向き合うことを大切にしました。また日々のぞうきんがけや当番の活動、畑仕事など働くことを大事にし、缶けりや鬼ごっこ、ドッジボールなどのルール遊びを楽しみ、みんなで話し合って生活を決めていきました。9月のなわとび編みや運動会の取り組みの中でそれぞれ自信をつけていき、意見を言い合うようになっていきました。12月にまり袋を縫い上げるとまりやこまに熱中し、もっと素敵になりたいとお互いに教え合って遊ぶようになり、目標をもって自分たちで生活を作り上げていくようになりました。
 この子は高さのある丸太の一本橋や跳び箱など躊躇していましたが、仲間の励ましで乗り越えていきました。ルールや勝ち負けのある遊びでは、負けそうになるとやめてしまうこともありましたが、繰り返し遊んでいく中で、次第に遊びが続くようになりました。また後半は大好きな絵をたくさん描きました。
 母親はこの子の自分中08心な言動に悩んでいましたが、交流合宿に毎回参加し保育への理解を深めるとともに、子どもの姿を知り、我が子のありのままを受け止めるようになりました。親たちもそれぞれ様々な悩みを抱えていましたが、懇談会を重ねるうちに忌憚なく話し合い、信頼し合える親集団となって保育園を支えてくれました。
 この絵は、名古屋港で南極観測船ふじを見学したことや、三河湾竹島での海遊びの体験を重ね合わせて描いたものです。