2019年 12月

▲6歳5ヵ月の女の子(3年保育)
くるみの木保育園
(宮城県登米市南方町大嶽山6番地 TEL 0220−23−7120 園長 鈴木 みちよ)

 くるみの木保育園は、平成27年4月1日に開園しました。宮城県登米市の農村部にあります。山沿いの高台に建つ園の裏山には自然がそのまま残っていて、さまざまな野生動物(キツネや野ウサギ、カモシカ等)が生息しています。園舎の前はとても見晴らしが良く、子どもたちは五感で四季を感じて生活をしています。「どの子も育つ」「地域に根ざした保育」を目標にし、宮城・東北地区の仲間と学びを深めています。
 新園舎の建設が遅れて4月からの受け入れができなかったため、開園後の6ヵ月間は同じ法人の錦保育園で、同園の子どもたちと一緒に生活をしました。集団に入るのが初めてという子がほとんどだったので、いきいきと自ら遊び、生活をする錦の子どもたちの姿からたくさんの刺激を受け、新園舎に移る頃には「〜したい」と自分の思いを伝えてきたり、水や泥あそびでも楽しめるようになりました。
 この絵を描いた子は3歳5ヵ月で入園。当初は身体が硬く、前傾姿勢で両膝は曲がり、両足とびが出来ないような状況でしたが、園の周りの環境を生かした散歩、リズムあそびや生活を通して身体がしっかりしてくると、自分の思いを仲間の中で話せるようになりました。4歳児からは幼稚園に行かせようと考えていた両親も、この子の思いを汲み取り、卒園まで保育園にいる事を決めてくれました。自分の思いを大人に認められた安心感で自分に自信を持ち、周りに流されず、みんなの事をいつも考えてくれる優しい子に育ちました。
 この絵は、近くの河原に行きたくさんの白鳥に感動し、園に戻ってから集中して一気に描き上げました。