2021年 表紙

 2020年、新型コロナウイルス感染が世界中を震撼させました。

 4月には日本全国に緊急事態宣言が発令され、外出自粛が続き、オンラインでしか人と繋がることができない状況になりました。子どもたちが当たり前に群れて遊ぶことができないという経験をし、みんなが揃って生活する日常がどれだけ幸せなことか気づかされました。それと同時に、自然との関わり方、生活のあり方や繋がり方の価値観を問われる出来事となりました。

 2021年版の保育カレンダーを発行するか否か迷いましたが、このような状況だからこそ保育カレンダーを通しての繋がりを大切にしたいと思い、今年も発行することにいたしました。

 私たち大人が子どもたちにどんな未来を残すのか、待ったなしで考える「時」が来ているのです。子どもは子どもの中で育ち合います。“子どもらしい子ども時代”を目一杯過ごせるように、子どもたちの遊ぶ機会や環境を守っていきたいと思います。

 子どもたちが明るい希望や目標を持てる社会は、一人ではできませんが、たくさんの人の想いや力を結集すれば必ず実現できるのではないでしょうか。全ての子どもたちが幸せになれるよう、これからもこの保育カレンダーを制作し続けていきます。是非、普及にご協力をお願いします。

▲6歳9ヵ月の女の子(6年2ヵ月保育)

くるみ共同保育園
(大阪府羽曳野市壺井508−1 TEL:072−957−3282 園長 山田 房江)
 

 くるみを応援してくれたたくさんの方々と保護者、職員に支えられて、認可外の共同保育園として49年間保育を繋げてきました。長年の認可への取り組みが実り、2019年12月から念願の認可保育園としてスタートしています。「子どもを真ん中に」「みんなでみんなの子を育てる」事をより一層保護者と協力し大事にしていこうと、保育者は気持ちを新たにしています。

 

 年長児は5人。どの子もよく食べ、年長期の合宿や保育を通してさらに生活(食事や生活リズム)が積み上がった事で体力もつき、体調を崩さず登園できました。園生活の中で子どもたちが主体的に考えて動く事、みんなで話し合う事を大切に、焦らず信じて待つ保育を心掛けました。交流合宿や年長ならではの物作りなど、年長集団での体験を重ねて、やってみようと挑戦し自信をつけていきました。一人ひとりの成長が仲間関係にも響き合い、育ち合うとともに、親集団も子ども中心に家族ぐるみの交流を持ち、5人の関係もより深まっていきました。

 

 卒園期は、新型コロナウイルス感染の影響で毎年行っている交流合宿保育が中止となり、どう充実した日々にしていくかを、保育者・親集団も試行錯誤しましたが「今、できることで子どもたちに最善のことをしよう」と力を合わせ卒園を迎えました。

 

 この子は、生後6ヵ月入園です。自分の意志を伝えるのが苦手で、誰かがやってくれるのを待っているような子でした。年長期の仲間との深い関わりの中で自信をつけ、友だちのことも考えて意見を言う、まとめるなど、卒園期は仲間からも頼られる存在となりました。お話が大好きで、どんどん絵に表現し集中して描き上げていきました。

 

 この絵は『三コ』のお話の絵です。「三コ」という巨人が、貧しい村の人たちの山を救おうと自分の身を投げ出し、山火事をくい止めようとしている場面を描きました。

発行:保育カレンダー編集委員会
愛知県豊川市市田町原山97・98(恵の実保育園内)
TEL 0533-65-9803 FAX 0533-84-9777
ホームページ http://www.hoiku-c.net/

保育カレンダー作成に参加している全国の保育園、幼稚園、
認定子ども園を知りたい方はホームページを御覧下さい
定価1200円

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