2001年5月

6歳11ヵ月の男の子(6年5ヵ月保育)─たけのこ保育園 園長 森下光子
  「子どもの“つぶやきが”がきけるようになろう。」「子どもの素敵なところが見れるようになろう。」を合言葉に保育をすすめてきました。父母と職員で園舎を建て、土を盛り、木を植え、花を植え、心地よい環境を作ってきた無認可の共同保育園です。認可運動にとり組んでいます。
  この子は「皮膚の色が黒く、尻、背中、手足に濃い蒙古斑、身体が固く、目も合いづらい、音に反応が弱く、表情があまりない」と生後6ヵ月0の時、他市より引越し、母子で入園した「自閉傾向にある。」といわれた子です。卒園式にはふだん着のまま、お母さんと入場し、自分のできるものに参加しました。仲良しのT君が戸板登りに何度も何度も挑戦した時、“サッ”と出て行って一緒にやってT君を応援しました。お母さんは休日も一緒に山に出かけて楽しみ、兄弟はK君の前でテレビをつけないよう協力し、お父さんは一緒にお風呂に入るのを楽しみにしていました。
  「はじめて笑った時のうれしさわすれないよ。いろんなKがいるけど、どんなKも大好きです。ゆっくりKらしく歩いていってほしいです。大勢の人にいっぱい愛されて大きくなったこと忘れないでね。」とお母さんはメッセージを寄せてくれました。