2003年11月

▲6歳3ヵ月の男の子(3年6ヵ月保育)
高取保育園(福岡県大牟田市大字歴木4−32
TEL0944−56−5240 園長 早川 由美子)
 旧産炭地で、高齢化率25%の街にある保育園です。今年度は、夏に園児が使用する市民プールが休止するという突然の新聞報道があり、保育者・保護者とともに市への要請や手紙投稿などして小学校のプールの使用や、県営プールへのバスの運行をさせることができました。この取り組みで、子どもの育つ環境はみんなの行動で守られることを学びました。
 この子は、母親が18歳で妊娠、7ヵ月目に1130gで生まれました。2歳の時、脳性マヒと診断され、2歳8ヵ月で入園。1年間は休みが多く、保育者が登園させるよう母親を励ましました。食べれない、寝れない、遊べないこの子に、生きる力、人と交わる力をどう身につけさせるか葛藤の3年間でした。年長の秋の九州交流保育の久住山(1787m)登山では、親たちがリレーでおぶって頂上まで登りきり、おぶってくれた親たちに自ら「ありがとう」と言うまでに育ち、その後何でも意欲的に挑戦するようになりました。卒園式では母親が、「子どもと一緒に、これからの困難を乗り越えていきたい」と語ってくれました。この絵は雪遊びを描いた絵です。