保育カレンダーc

保育カレンダーって?

 子どもの絵は、生活そのものです。その時々の生活、身体と心の有り様が絵の中に現わされてきます。
 カレンダーに掲載された一枚一枚の絵に、私たちは心動かされます。
 赤ちゃんの時代から豊かな環境(たくさんの木々がざわめき、多彩な花が咲きみだれる園庭や園舎)の中で思う存分太陽と風と水と土に戯れ、小動物とふれあい、畑を耕し、雑巾を縫って床を拭き、食事の時はテーブルやお茶わんを自分で用意するなど生活を大事にし、自然の中で仲間と遊びきって育った子どもたち。子どもの環境と育ちを大切にするため、保育者は保護者と地域と一緒になって「早寝早起き、三度の食事の大切さ」「早期教育やテレビ、ゲームの弊害」を学び合う。社会を形成し、より良く創りかえる力をもてるような人間になるための大切な土台づくりの時期だけに、多くの人々と交流することを大事にする保育。
 この保育の原点は、40年以上の歴史をもつ埼玉県深谷市の「さくら・さくらんぼ保育園」です。この保育園の実践を学び合い保育を積み重ねている保育園、幼稚園が全国にあり春の研修会の折、年長後半期に描いた水彩画を持ち寄り、一年間の保育実践の総括をしています。その会で話し合われたことを基にしてカレンダーを製作しております。
 子育てが孤立化され、迷い苦しんでいるお父さん、お母さん。保育園は、子育ての経験と知恵がたくさんあるところです。ぜひ「訪ねて来て下さい、保育園に」という思いで普及しております。

 どんなに世の中が変わっても、人間らしく生きていく力の土台をつくる乳幼児期は、身近な人に愛され、水や砂や土と遊び、風までも食べての散歩など、実体験で五感をしっかり使い、その年齢を生ききらせることが大切です。そのことが、人を愛し、考える力を培うからです。
 また、吟味された食事を摂り、早起き・早寝の生活リズムを整えることは子ども自らが持っている発達しようとする力を支えます。子育ちのしにくい世の中であれば尚のこと、大人たちの共同・協力の力を集めて、子どもたちが健全に育つ環境づくりをしてゆかなければと思います。
 カレンダーの絵は、どの絵も、父母、保育士、周りの大人たちが子どもを真ん中に力を合わせて、子どもの内に秘めた力が花開くようにと願い、力を合わせている園の子どもたちが描いた絵です。特に行政から財政的な支援の無い未認可園での大人たちの努力には並々ならぬものがあります。
 めまぐるしく変化する世の中。子どもたちのこれからについても、考えさせられることが多くあります。そんなとき、『保育カレンダー』の中で、きらきら輝く子どもたちに会うと、「大丈夫、子どもの未来を真剣に守っていこうとする大人たちがいる限り、これからも変わらず子どもたちは育っていく」と思えます。
 子ども時代を目一杯に謳歌させ、“子育ちに科学とロマンを求めて”子育ての楽しさを保育カレンダーを通して多くの方々にお届けしたいと思います。

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