2010年 10月

▲6歳2ヵ月の女の子(3年1ヵ月保育) さくらっこ保育園
(福島県喜多方市字青葉台47 TEL:0241−23−0415 園長 岩淵 智子)
 13年間の共同保育園を経て認可保育園になって7年目です。開園以来“どの子も育つ”という保育をめざして、講演会、園内学習会を重ね、園のみにとどまらず地域の人々と子育ての楽しさを広げてきました。
  このクラスは3歳児からの入園が半数を占め、生まれ月も遅く、一人っ子も多く、生活リズムが崩れている子、食欲がない子、ビデオやテレビづけで自信がもてない子どもの多いクラスでした。生活リズムを整えながら自然の中で仲間と遊び、身体と心を育てることを基本に位置づけてきました。
  この子は母親から離れられない生活が長く続き、自分の思いを言葉で表現できず泣くことが多く、年長交流でもリズムや食事になると涙することがありました。そのような状況でしたので、父親は我が子を思い、朝の散歩や年長活動にも参加するようになり、子どもは少しずつ積極的に行動できるようになりました。
  海、登山、スキー等の体験の積み重ねの中で一つひとつが自信へつながりました。この子のしなやかな側転は皆のあこがれにもなりました。困っている子や障がいのある子にも常にやさしく接し、仲の良い集団に成長し卒園していきました。
  この絵は『黄金のかもしか』のお話を聞いたあとじっくり考えた末に描きました。