2012年 1月

▲6歳2ヵ月の男の子(3歳4ヵ月入園) もみの木保育園
 (岡山県岡山市北区足守2389  TEL:086−295−0342 園長 森田 幸子)
 入園時から気がかりな子でした。子育ての基本中の基本の "早起き早寝と何でも食べる、身体を使って仲間と遊ぶことを好きになれるように" を両親と確認し、保育園生活をスタートしました。4歳を迎えても〈睡眠の不安定さ〉〈身体がかたく左右差が大きい〉〈自分より小さい子のまねの会話を好む〉〈手先が過敏で無器用〉〈不安感が強い〉は改善されませんでした。
 両親との懇談の中で、0歳児の時は食べる寝るが安定せず、泣いて抱っこばかりだったこと、その後も長泣きが多くて困り果てたことを聞き、子どもを丁寧にみていきたいと専門機関へ相談することを勧めました。4歳2ヵ月の時、自閉症スペクトラムと診断されました。両親も子どものことを理解し〈早起き早寝の生活リズムの確立〉に何度も立ち返り、気持ちよく遊べる生活を大切に育てていきました。
 5歳を過ぎてスキップを楽しめるようになると「ゆっくりでも何度も何度も遊んでいるうちに上手になっていく」と自分のペースもつかめてきました。年長の1年は他の子が困っていると「何度もやれば大丈夫」と励ましの声をかける姿を見せて頼もしい存在になりました。2月、最初に作った凧が風にさらわれた時「もう一度作る」と決めて、粘り強く仕上げました。この絵は、仲間との凧上げ大会の時の絵です。