2014年 11月


▲転園時の絵

▲4歳11ヵ月

▲5歳11ヵ月
 
▲6歳4ヵ月の男の子(1年9ヵ月保育) 恵の実保育園
 (愛知県豊川市市田町原山97,98番地 0533-65-9803 園長 尾崎 恵理子)


 恵の実保育園は、1992年豊川市にて10世帯ほどの親子が一緒に子育てをする共同保育グループとして始まり、2011年4月に社会福祉法人の認可保育園となりました。
 この子は4歳児の7月に公立保育園から転園。カッとなると突発的な行動があり、年長の5月に「アスペルガー症候群」と診断されました。6月には、年長で大切に育てていた子ウサギをこの子が上下に振ったために死んでしまうという出来事がありました。「喜ぶと思ってやった」と本人は言いました。生き物への関わり方や人の気持ちが想像しにくいのもアスペルガーの特徴の一つと主治医から聞いていましたが、職員も親も、この子が人の気持ちをわかるようになるにはどうしたらいいのだろうと悩みました。
 遊びの中で大縄跳びがうまく跳べない子に「一緒に行く?」と声をかけ手をつなぐ姿。戸板登りが初めての子に「見とれよ」と手本を見せてくれる姿。集団の中でトラブルも多いけれど、仲間のために力を発揮する彼の姿には "みんなのために何かしたい" "仲間にとって必要とされる自分でありたい" という彼の願いがみえました。仲間に教えたり、教えられたりすることで友だちの気持ちを知り、それが人の喜びや辛さや悲しみを感じとる力になっていくと学び、仲間とのかかわりを大切に後半期の保育をつくっていきました。
 3月終わり、この子が班長に立候補した時のことです。班のみんなから「もうちょっとしっかりしてほしい」と言われても、以前のように怒らずに聞いている姿がありました。そして風邪で休む日の朝も母親に「自分の代わりに班長をしてくれる人を決めてほしい」という伝言を頼んだそうです。
 この絵は、長野県安曇野の犀川の白鳥を年長15人で見に行った時のものです。白鳥の美しさに感動し、いとおしく思う彼の心を感じます。