2020年 2月

▲6歳9ヵ月の男の子(5年10ヵ月保育)
野いちご保育園
(茨城県ひたちなか市大成町12−2 TEL 029−354−0150 園長 佐藤 れい子)

 野いちご保育園は公立の民営化を受けて設立され、2018年度で12年目になります。一昨年には念願の新園舎が建てられ、1年目の年長として広々としたベランダやホールを丁寧に雑巾がけをしていきました。園の周りは住宅地で、目の前には大きなスーパーマーケットがあり、安心して園外に出ることが難しい環境です。そこで毎日の雑巾がけと工夫を凝らした室内あそび、また車を使って安全な散歩場所へ移動し、広々とした空間でのあそびを保障してきました。
 そして、ほぼ毎月行われる茨城8ヵ園の仲間たちとの交流リズムや合宿、山登りなどで子どもたちの体を作ってきました。創立当初から発足された父母の会も年々活発になって、年長時の合宿や山登りの付き添いなどにも積極的に参加してくれています。「子どもたちのためには自分たちがまとまらないといけない」と親同士で話し合い、一人ひとりを我が子のように丁寧に関わってくれた親集団の絆は、保育園にとっても大きな財産になりました。そんなお父さんお母さんたちの姿を間近で見ていた子どもたちは、体だけでなく心も育っていきました。
 この子は3人兄弟の真ん中で、体の動きも俊敏で何でもできてしまう賢い子でした。人を引っぱる力がある反面、自分の気持ちを仲間の中でどうぶつけていいのかわからないところがありました。また、経験したことやお話の絵を仲間が描いていても、この子は自ら絵に向かう姿があまり見られませんでした。しかし、2月のスキー合宿でたくさんのお父さんお母さんに見守られながら楽しい経験が出来たことで、園に帰って来てから一気にこの絵を描き上げました。