1999年3月

6歳9ヵ月の女の子(3年保育)──つぼみ幼稚園 園長 舟越 輝昭

  本園は今年で20周年。一人ひとりを大切にする保育を目指し、交流園や先輩幼稚園に学びながら、リズム、給食、午睡、延長保育等をとり入れてきた。3月の九州地区交流会の卒園を祝う会には、保護者や交流園の助けで26人揃って参加できた。本児は姉兄に続き3歳8ヵ月で入園、保育と生活が一致しない面もあったが、リズム、集団遊び等全身で楽しむ子だった。母親も他の保護者と共に保育を支え、9年間園と共に歩んでくれた。この絵は園バスで梅山に行き、梅の実を運びだす為の隧道を歩いた時と馬を見に行った時の印象を合わせて描いている。線や色の塗り方に固さや幼さが見えるが園での生活の楽しさが伺える。当たり前の生活を保障する事の難しさをずっと感じてきたが、卒園式2〜3日前に全員の絵が劇的に変わり、この保育の素晴しさと子どもを信じぬく大切さを確信した。