1999年4月

6歳10ヵ月の男の子(2年8ヵ月保育)──おひさま保育園 園長 金子 富子)
  自然の中で水や砂、土にまみれて遊び、四季の移り変わりに感動出来るような子どもを育てたい―そんな思いを持つ親と保育者が共同ではじめた保育園で8年目になる。
  この絵は、3月のおわり、満開の桜の下で春風に舞う花びらを拾ったり、長い石段で遊んだ日のことを描いた。
  4歳2ヵ月で両親の転勤にともない姉妹園から転園してきた。生まれた時は、へその緒を3回巻き、腹部を強く押され吸引分娩で生まれた。羊水は白く濁り、顔色は蒼白で表情も乏しく、身体もかたく、おとなしい子だったという。
  年長になり体力もつき、年長合宿や交流保育の中でたくましくなり、独創的な絵を描き、リズム運動では前屈して胸が床につくほどしなやかに育ってきた。朝一番に登園し、長時間保育で生活する。日々の送迎や食事も父親が全面的に協力してくれた。遊びを通して培った生きる力を持ち続けてほしいと願っている。