1999年5月

6歳10ヵ月の女の子(6年5ヵ月保育)──山中ふたば保育園 園長 新家 千代子
 産休明け保育。身体が固く、表情も固い。小児ぜんそくのため、1歳までの間に2回入院。寝つきは悪く食は細かった。初めてのことにはひいてしまうことが多かった。年長になって、仲間と共に自然の中に出かけ、遊びこむ活動やお泊まり、リズム交流をくり返す中で、自信がつき努力する頑張りやさんになった。小さい子や仲間に対してとても優しく、自分の思いもしっかり伝えられる子に育つ。突然の仲間の事故をきっかけに「生命を守る保育」を職員集団、父母集団が改めて問い直し、残り少ない保育をみんなでみんなの子を育てるため全力を注ぐ。スキー合宿をきっかけに親たちが子どもたちにむき合うようになり、卒園を祝う関西自主交流への参加を決意してくれた。苦しい時にもこの子の優しさに大人達は励まされた。