2000年9月

6歳11ヵ月の女の子(1年保育)──ひょうたん山共同保育園 園長 石束 悦子
  “自然いっぱいの中で親も子も共に育ち合う保育園を”と手づくりで始めて8年。
  四季を肌で感じながら毎日のリズム遊び、野菜中心のおいしい給食、快い午睡、仲間と遊びほうける子ども達を見て訪れた人は「ここは子どもの楽園だ」と言ってくれる。
  K子は年長になって入園してきたのであるが、わずか1年の体験で見事に6歳の花を咲かせた。苦しいことも多くあったけれど、母親も1年を振り返り「ここは不思議な所、今までやり残したことをやり直させてくれる所」と、語ってくれた。この絵は卒園2日前学童達と一緒に山のぼりをし、竹や木が倒れている雪解けの道を泥んこになって帰ってきたその日、「錦の中の仙女」のお話を聞き、ロロが目の見えないお母さんのために火の山を越えてゆく所を一気に描いた。
  共に過ごした年長の仲間と親集団の励まし、関西地域で一緒に合宿をした年長の仲間と保育者集団の交流があったればこそ。