2000年12月

6歳10ヵ月の男の子(5年11ヵ月保育)──いわき・さくらんぼ保育園 園長 小野 正子
  乳幼児の時期、一番大切にしたいこと、それは、大人の深い愛情のもと、人間として生きていくための土台である体をつくり、感性を育てあげることです。そのために、豊かな生活体験をさせてあげたいものと思います。
  早寝、早起きをし、水と遊び、砂、土とたわむれる。太陽を全身に浴びて、風までも食べて道草しながらの散歩、山登り。全身運動のリズムあそびをし、甘いものは避け、なるべく無農薬、無添加の食物をしっかり食べる。よく眠り、大きな声でうたい、本を読んでもらい、お話を聞き、思いのたけ絵を描く。おやつを作ったり、縄とびを編んだり、雑巾を縫ったり、やぎや鶏の世話をしたり、友だちと遊びこけ、けんかをしたり…。テレビ、ビデオ、ゲームあそびではなく、いろいろな生活体験を重ねて、子どもが生活を生き切っていくことに喜びを感じていける保育の環境と中身を、父母と職員が力を合わせてつくりあげたいと思っています。この絵は、「竜の子太郎」のお話しを聞き、描いた1枚です。