2000年11月

6歳9ヵ月の女の子(4年保育)──是川保育園 園長 中村 洋子
  開園25年、60人定員の認可園で市の郊外の団地にある自然に恵まれた保育園です。“自然にふれのびのびと健康な子供に育てたい”“障害のある子もない子も、わけ隔てなく保育園の中で育てたい”という想いに共感して遠くから通ってくる子も少なくありません。
  この絵を描いた子もそんな1人で2歳11ヵ月で入園。友だちと遊ぶこと、絵を描くこと、虫や動物が大好きで、散歩で出会ったかたつむりにもまるで友だちのように話しかけ、年長では、三戸、八郷保育園との交流保育で新しい友だちと会うのを楽しみにし、又毎年行われている父母の手づくりの夏まつりでも、皆と汗をかきながら伝統の虎舞いを踊ったり、指の皮がむける程竹馬に挑戦したり。何より親たちに見守られ、クラスの仲間と沢山の新しい体験を共にするなかで、人としての豊かな心がひとりひとりに育っていったと思います。
  この絵は卒園も近い午後、外での雪あそびを終え、小さな子たちが昼寝をしていてシーンと静まりかえったホールで、大好きな友だちと机を出してきて何ともうれしそうな表情で描いた“黄金のかもしか”のお話の絵です。