2002年7月

▲6歳3ヵ月の男の子(5年保育)
ひまわり第2保育園(島根県出雲市塩冶有原町4−78
TEL0853−23−5978 園長 村上 広子)
 開園21年目、障害児保育を始めて15年目の認可園。開園以来、子どもたちの全面発達と親の労働を保障することを大切にしてきました。
 この子は1歳3ヵ月で入園し、2年間は病気がちのため登園日数は僅かで、人との関わりが持ちにくく、一人での水遊びを繰り返す毎日でした。また、多動で衝動的な行動もあり、言葉は出るものの会話にならずオウム返しの状態でした。4歳過ぎに情緒・知的障害とわかり現在に至っている。
 この子のクラスは憧れて年長になったものの、とても幼く、身体の育ちの弱い子が多かった。仲間同志がしっかり関わることを保障し、共に生活をつくり、個々の育ち、変化を大切にしてきました。
 卒園期各々が自分の力を発揮できるようになった頃、この子も友だちとの関わりをもち、リズム遊びをいっしょにやろうとする姿が現れました。何度も挑戦し自分のものにする姿に友だちも刺激を受け励まされました。2月に行った島根の合同交流保育のリズム遊びでは、150余名の子どもと大人が見守る中で、意欲をもって取り組む姿に感動させられました。この保育の原点である焦らず待つこと・意欲を育てていくことの大切さを実感した1年間でした。