2002年11月

▲6歳8ヵ月の女の子(4年保育)
山中ふたば保育園(石川県江沼郡山中町上原町1丁目107−1
TEL0761−78−2475 園長 新家 千代子)
 温泉街に入る少し手前の緑豊かな高台に、風と光りをいっぱい受け、木の温もりに包まれた地域の子育ての砦、開園32年目の山中ふたば保育園がある。入園してくる子どもの中には、生まれの弱さを持った子や、大人の生活の不安定さを背負った子も少なくない。私たちは「どの子も1人の人間として大事にされ、笑顔がこぼれる保育」をめざし、父母と職員、そして地域の人たちと共に学習することを大切にして歩んでいる。
 この子は入園当初、食も細く、よく泣いていたが年長になる頃には、交流保育や自然の中での体験的保育を積み重ね、しっかりと自分を出し、言葉で仲間に語れる子に育っていった。
 “パッ”と自分をつきだす子たちと、この子のように寡黙に粘り強くやりきる子たちとが、響きあい、育ちあっていくことを教えてくれた11名の年長集団だった。
 「子育て・親育ち・地域づくり」を掲げ、親や地域に丁寧に訴え、様々な困難を乗り越えながら自分たちの保育を積み上げてきた。その時期を共に歩み、支えてくれた親集団であった。
この絵は映画『子じかの太郎ちゃん』の絵。