2007年10月



▲6歳9ヵ月の男の子(6年3ヵ月保育)NPO法人くるみ共同保育園
(大阪府羽曳野市壷井508−1 電話:072−957−3282 園長:宇山 喜久子)


 共同保育園として37年目になる無認可保育園。

 今年の年長児9人は、4月当初「いつも一番になりたい」という気持ちが強く、2人の障がい児を仲間として受 け入れることが弱かった子どもたちでした。しかし、グレイグ症候群(生後40日で手指の手術、1歳で足指の手 術をし2歳7ヵ月で歩行開始)の子どもからは、とても無理だと思われる逆立ちやなわとびに取り組む姿から何で も速さや出来ばえでなく、粘り強くやればできる事を学びました。また自閉症の子どもからは、海合宿でまっ先に 深い海へ入って泳ぐ姿に驚かされ勇気づけられ、言葉がなくてもその子の「やりたい・・・」という気持ちをくみ取 れた時、この子たちは一人ひとりの個性を認め合える集団になりました。

 この絵を描いた子は、生後4ヵ月で背ばいをしたため、母親が心配をし相談に来てすぐに入園となりました。乳 児期はあまり笑わずほとんど動きませんでした。また寝起きが悪いため登園時に泣くのは3歳まで続きました。両 親は園主催の学習会で学んだこと(早寝早起き・野菜中心の手作り食事・テレビなどの機械音を避ける)を家庭で も気をつけて粘り強く育ててくれましたので、4歳になるとマイペースで好きな遊びに没頭する子となりました。 年長になってからも、時間はかかりながらいろんなことに意欲的に取り組み自分のものにしていきました。

 この子は、弱い子の気持ちがよくわかり、『友だちを大事にする集団』となるのに大きな役割を果してくれたと 思います。

 この絵は保育園の近くにある樹齢1000年の楠木です。