県庁近くに位置する保育園です。周りが住宅地となり自然が少なくなってきた中で、残っている雑木林や原っぱなどを探して散歩に出かけ、時には大自然を求めバスに乗って園外に行きました。
このクラスは仲が良く、仲間とおもしろそうなことを見つけて遊ぶことが好きでしたが、力を合わせる活動や話し合いになると、人任せになる姿がありました。交流保育の中で他園に交じって活動する自分の園の仲間たちが頑張る姿を見て、互いに励まし認め合うことが増えると意見を出し合うようになっていきました。
この子は4人兄姉の末っ子です。食が細く体調を崩すと長引き、月の半分ほど欠席することもよくありました。そのため保育歴は長いものの園生活や友だち関係が途切れ途切れになり、自分で考えて行動する力や想いを伝える力の弱さがありました。
年長になってしばらくすると、休むことはあっても食事の量も増えてきて、元気に登園する日が多くなってきました。自然の変化に気付き、物語など集中して聞く子でした。一緒に物語を聞いている子が気が付かないような場面を描いたり、空の色を工夫して色を染めたりと、一つひとつ夢中になって丁寧に取り組みました。完成した時の達成感が自信につながり、様々な活動に対しても意欲的になり自分の考えや気持ちを伝えるようになっていきました。
この絵は『龍の子太郎』で、太郎がやまいぬにあずきまんまをあげているところです。
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