2007年1月



   
▲3歳6ヵ月 母子通園で入園。初めて描く   ▲3歳10ヵ月 職員に看護師が加わり、母子分離となったころ   ▲4歳7ヵ月 水遊びをよく楽しんだころ

   
▲5歳5ヵ月 年長になり、遠出の散歩に出かけるようになったころ   ▲5歳11ヵ月 たくさんの仲間と、久住山に登る    

▲6歳3ヵ月の男の子(2年8ヵ月保育) NPO法人遊びの家共同保育園
(長崎県諫早市多良見町西川内1245 電話:0957−43−6085 園長:佐久間 容子)


 この子どもは、妊娠25週目830グラムで生まれる。自発呼吸できず人工呼吸器を装着した。生後4ヵ月目に声門下狭窄のため気管を切開し、チューブを挿入する。体重6キロ近くになり生後11ヵ月で退院。初めて自宅での生活となる。頻繁に呼吸器やネプライザー(加湿器)の使用が必要で、自宅にこもる生活となる。2歳で歩行を開始。3歳6ヵ月のとき、子ども集団を求め入園先を探す。医療機器の使用が必要(その頃には日に10回ほど)なので、受け入れ先がなく、遊びの家に相談にくる。財政的には厳しい無認可ではあるが、この子の両親と在園児の親たちと職員で話し合い、『看護師をスタッフに迎える』ということで入園を受けることにした。園で迎える初めての冬は、風が吹くと泣き出し外に出られなかった。家庭と園で、「早起き早寝」「食べる」「動く(遊ぶ)」ことを大事に取り組む。クラスの仲間はかすかに聞こえる声をよく聞き、意思疎通に困ることはなかった。

 年長になり、13園150人を超える九州各地の保育交流をしている年長の仲間とのお泊り保育が始まると、はじめは心細く涙を見せていたが、2回目からは楽しみになり交流保育のたびに笑顔が多くなり、初めてするリズム遊びにも臆せず、意欲的になってきた。11月、交流園の年長児で登った久住登山は、看護師をしている親が呼吸器を背負って登ってくれるなど協力を受け、笑顔で頂上まで登りきり親や保育者たちを感動させた。卒園式では、跳び箱や縄跳びや竹踊りなど仲間とやりきり、小学校に入るまで側転やこままわしに挑戦し続けた。いまは学童に元気に通ってきている。今年の夏には、喉のチューブを抜くことができる見通しも出てきている。

 この絵は、5園の仲間と宮崎県のスキー場で雪遊びをしているところを描いた。3年前には冷たい風に泣いていたこの子が、雪の中、笑顔で1日中遊べたことは感慨深かった。