2007年3月



▲6歳4ヵ月の女の子(6年3ヵ月保育)鷹巣ひかり保育園
(福井県福井市西二ツ屋9−8 電話:0776−86−1066 園長:鳴海 賢昌)


 鷹巣ひかり保育園は、認可19年目を迎えた自然環境と広い敷地に恵まれた保育園です。全国保育実践交流連絡会 に参加するようになって、保育の内容も1年1年積み上げられてきました。

 長い間わが園では、『偏食があって食べれない、体力がない、幼い』などの子どもの姿があり悩みつづけました 。関西地域の保育者たちと実践を出し合っての学習会や年長交流合宿を通して、私たちは職員集団の討議の大切さ を学び保育の方向性を見い出すことができました。その年々の抱える問題はさまざまですが、今は『どの子も育つ 保育』への手ごたえが大きな励みにもなっています。

 この年の年長は、保育歴の長い子が多く何に対しても意欲的な15人の集団でした。担任は子どもたちの身体と心 を育てるために、雑巾がけとリズム遊びにこだわった保育をしてきました。朝夕2回の雑巾がけはホールと廊下を 拭ききるもので、拭き終わった時はどの子も汗びっしょりになる位の運動量でした。リズム遊びでは、足腰の力や しなやかな身体をつくることを大事にして、どの子にも最後までやり切ることを要求しました。日々の積み上げに よって培われた体力や心の育ちは、気持ちの前向きさや優しさにも現れるようになりました。卒園期には年長の課 題に取り組む中で、できない子に対しては最後まで援助しあう、仲間を思いやる集団の高まりも見せてくれました 。

 この子は産休明け保育から育った子です。4人兄姉の第4子、兄弟全員が鷹巣ひかり保育園で育ちました。家族 みんなで子どもを温かく見守り、保育園にも協力を惜しまない家庭でした。お母さんは「こんな素晴らしい保育に 出会えて、私たちも子どもたちも幸せです。ここまで一人ひとりを大事にこだわりを持ち続け、子どもたちを成長 させてくれた先生方には頭が下がります。殺伐とした世ですが、明るい未来が見えてくるような子どもたちです。 」と述べて卒園しました。

 この絵は大好きだったお話の『森は生きている』の一場面を描きました。