保育カレンダーc

2017年カレンダー紹介

 発刊20年目となるこの『保育カレンダー』は、子どもたちが大人たちに温かく見守られる中で「自然やすぐれた文化に触れ仲間と共に各年齢を生ききる保育が、世に広がってほしい」という願いで編集されてきました。
 保育園へわが子を入れてもらえなかった親が、不満をインターネット上へ書き込みそれがきっかけで、保育を取り巻くさまざまな課題が社会問題になって国会にまで取り上げられました。国は、待機児童解消加速化プランを進めていますが、保育内容の充実や整備、保育士の労働条件改善など遅々として進みません。OECD加盟国の中で全教育機関に対する対GDP比での公的財政支出割合が、日本は6年連続最下位です。社会の格差や子どもの貧困も深刻になっています。
 「家庭内に子どもが育つ条件が失われつつある」と35年前に斎藤公子先生は『さくら・さくらんぼのリズムとうた』の本の中で警鐘を発せられました。次世代を担っていく子どもたち一人ひとりが大切にされ豊かに育つために、今年のグラビアページ(2ページ目) には〈園の生活とあそび〉を紹介しています。
 社会に子どもたちの安心して過ごせる場所が少なくなっている今、保育園は、子どもたちが安心して生活できる場であり、発達が保障される場、親が子育てを学び合う場としての役割が高まっています。今年の保育カレンダーの中には、東日本大震災から5年以上経った今でも、その放射能の事故の影響が子どもの世界にも現われてきている保育実践も報告されています。
 これからも、子どもたちの幸せを願って保育カレンダーを制作し続けていきます。

>> 各月紹介はこちらをご覧ください

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